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    医療介護を通じた国際貢献交流

ご挨拶

戦後71年 平和友好主義

哲学者の山折哲雄さんは新春対談で、こう述べている。
「私は戦争時代のことは多少経験しており、中途半端な軍国少年だったが、戦後、米国から新しい文化が入ってきて、民主主義少年に早変わりした。常に国家のことを考えてきた最後の世代かもしれない」(2016年1月3日)読売新聞朝刊)
私は山折さんより少し若い世代だが、戦後民主主義と平和憲法の下で育った。戦後70年が経過し、草の根民主主義の価値観は衰退するどころか、時折々に表出する。輸入文化のためというより、敗戦から復興に向けて生きた世代の一人として、未来を見据え考える習性が身に付いたのかもしれない。国家よりも家族を考える団塊の世代とも少し違うし、どちらかと言えば、グローバルな平和友好主義者なのかもしれない。
志を同じくする人たちと「医療・介護の安全保障を推進する民間会議」を東京で立ち上げたのは2014年5月10日である。医療・介護の研究者や病院、介護施設の関係者の有志が中心になって設立した。武力、つまり軍事力の強化、行使ではなく、医療・介護を通じてアジア各国関係者との友好の輪を広げ、国際貢献する。日本の医療・介護制度、技術、ノウハウを啓発するとともに、人材を育成することで対立の構図を解消し、「安全保障」を構築することが目的である。①医療、介護の安全保障を推進する②日本のモデル、ノウハウを海外に発信する③教育の普及、人材の育成の推進、支援に努める――の3点からなる「東京宣言」を発した。

「民間会議」の英語訳を完成、メールによる発信(BCC)を2014年12月に開始した。Nongovermmental Conference on Peaceful Horizon Through HealthcareContribution(PHHC)――と、「平和友好」を強調した。「東京宣言」1周年を記念し、2015年5月10日に「医療・介護を通じて国際貢献、交流は可能か」をテーマに国際シンポジウムを開催した。2016年4月9日には「地球は一つ 認知症と共に生きる」をテーマに国際シンポジウムを開く。会場は東京医科歯科大学「鈴木章夫記念講堂」(東京・御茶の水)。戦後71年目の訴えである。
今、世界では至る所で戦争が起こり、テロが頻発している。私たち民間人はこれらにどう立ち向かえば良いのか。その一方で、超高齢化社会がひたひたと迫る。カオスの中、ホームページを開くことにした。
多くの同志のメッセージを待っています(2016年1月)。

水巻中正 

国際医療福祉大学大学院 教授